ソフトバンクグループが、世界各国で宅配サービス会社への投資に乗り出しました。
今春にはインドの新興企業グロファーズに追加で出資し、アメリカのドアダッシュにも投資をしました。
ソフトバンクグループが主導する投資家グループは、今回グロファーズに約6千万ドル(約64億2千万円)を投資しました。2015年には1億2千万ドル投資しており、それに続く追加投資となります。3月にはアメリカの料理配送サービスのドアダッシュに、他投資家と共同で5億3,500万ドルを投資しました。
グロファーズは物流インフラの乏しいインドで、スマートフォンを通じてショッピングができる仕組みを整えたスタートアップ企業です。アプリを通じて利用者の近隣にある店舗を検索し、専用のバイクで従業員が雑貨や食品などの買い物を代行して届けます。
データ分析には、独自のアルゴリズムを使い、店舗と配達先の最短ルートを出し、短時間での配達を可能にしています。さらに配達データが集まれば集まるほど、ルート検索の精度が増していくメリットがあります。
インドでは中間消費者層が育ちつつあり、インターネット通販の成長余地は大きいとみられます。ソフトバンクグループもインドの物流市場の成長を見込み、有望なスタートアップ企業と早期に手を組む判断をしました。
ドアダッシュは消費者の好みや料理宅配サービスの分布データを集め、事業拡大に活かしています。ソフトバンクグループはグループ企業との連携などを通じて北米での新ビジネスに繋げていきます。
ソフトバンクグループは、次世代交通網に集中的に投資しています。利用者の基本情報や行動パターン、履歴、嗜好などを把握し、こうしたビッグデータを新サービスの開発等に活かす方針です。
孫正義会長兼社長は「自動車は交通機関という観点で考えると一つの部品。むしろプラットフォームの方がより大きな価値を持つ」と語っています。宅配サービスはこうした事業の一環として、関連する他の成長企業も世界規模で拡大していく方針です。
[参考記事:2018/04/18 日本経済新聞]
海外で巨額投資を続けているソフトバンクが、海外の宅配サービスへの投資拡大を始めました。その投資先の一つドアダッシュは、なんとまだ創業5年のベンチャー企業です。ソフトバンクは急成長しているドアダッシュの可能性と、そこに蓄積されている分析データに魅力を感じ、今後の北米での事業拡大に向け踏み切ったのでしょう。ドアダッシュのトニー・シューCEOは、今回調達した資金を元に進出先を現在の約600都市から1600都市まで広げる考えで、「米国とカナダはこれでほぼ網羅できる」と話しています。
…すごい自信ですね。これからの展開に期待です。ドアダッシュはアメリカで副業としても人気を集めているようですね。