大手ビール会社がアルコール度数の高いビール系飲料「高アル」に注力しています。
消費者の節約志向が強く商品環境が厳しいため、手軽に酔いたいという需要を取り込む考えです。
「高アル」ビールは、2本の購入を1本に減らしかねない懸念がありつつも、大手ビール会社は積極的に取り組んでいます。
販売の落ち込みを避けるため、「身を切る」覚悟で新商品を発売するケースは他の業界にもみられます。
化粧品業界では、「オールインワン化粧品」が人気です。
オールインワン化粧品は、化粧水や美容液、乳液などを1本にしたものです。ウテナの「シンプルバランス」は、2010年の発売以来、1,300万本が売れています。既存の個別で販売している商品への懸念もありますが、「メイク時間を短縮したい」という20~30代の取り込みを優先しました。
日清食品では、お湯を注いで食べるごはん「カップメシ」のシリーズが人気です。「カップヌードル」と競合するリスクを覚悟の上で投入しましたが、カップヌードルも2017年度の売上高は過去最高を更新しています。
ヒット商品を生み出したとしても、既存商品の置換にとどまるなら、市場の縮小均衡は避けられません。新たな需要を喚起する商品を生み出せるかどうかが問われています。
[参考記事:2018/06/16 日本経済新聞]
またお酒の話題を取り上げてしまいました~。今は色んなアルコール飲料が出回るようになりましたね。ノンアルコール、アルコール度数が低めのものから、高めのものまで。お金も時間も節約したいと考える消費者が増え、「高アル」ビールを大手ビール会社が発売するようになりました。高アルコールのビールは需要があるものの、1本で酔えるため販売数量が減少してしまう懸念もあります。それでも新たな商品を投入していかないと、チューハイや他社ビールメーカーにシェアを奪われてしまう可能性があるため、身を切る覚悟で取り組んでいるのかもしれません。
オールインワン化粧品も便利ですよね。化粧水や乳液など基礎化粧品を一つ一つ揃えている方は最近ではだいぶ減ってきたのではないでしょうか。働きながら子育てや介護に追われる女性が増え、化粧品も時短、かつクオリティの高いものが求められています。
新たな需要を取り込むための商品開発は重要ですが、カニバリゼーション(共食い現象:新商品が既存商品と競合し売上を奪い合ってしまうこと)には気を付けないといけないですね。